9/14 いわき市の新田先生
国際ヒーリング看護協会(IHAN)のみなさんと
いわき市 平の薄磯地区を訪問しました。
前区長の志賀さんとの出逢いがきっかけでした。
瓦礫に花を咲かせましょう・・・
薄磯ではコンクリートの土台や防波堤に
ボランティアの人たちが描いた花が咲いていました
薄磯は311の大震災による大津波で
いわき市で最も壊滅的な被害を受けた地区です。
美しい海と海水浴場で有名で
たくさんの海の家や民宿が立ち並ぶ薄磯地区は
夏はともなれば大勢の観光客で賑わう場所でしたが
当時280戸ほどあった世帯の267戸
約95%の世帯が家を失い
地区民750名のうちこどもを含め120名を超える方々が亡くなるという
甚大な被害を被りました。
今だ10名ほどの方が未だ行方不明だそうです。
薄磯 そして近隣の豊間や四倉には
震災直後から全国からボランティアが訪れ
地元の方々と瓦礫の片付けや
残った家や工場の中の掃除などに取り組み
集落の中心部にはもうほとんど瓦礫はありません。
しかし野ざらしになったままのコンクリートの土台やさびた鉄芯
そここにぼうぼうとはえた草の光景は
南三陸町と重なりました。
二年半経ったけれど
集落の再生の取り組みはまだ始まってはおらず
すべてがこれからのように感じました。
今回 短い滞在ではありますが
ぜひそんなお話も伺えたらと思いながら
会場の薄磯地区の集会所へ向かいました。
会場では区長さん 副区長さんはじめ
20人近くのみなさんが待っていて下さいました。
ご挨拶のあとは
いつものように
体操や全員肩たたきでウオーミングアップ
その後 全身マッサージや整体 ハンドマッサージ
アロマ化粧水作り 紙芝居などでリラックスしていただきました。
私も足裏整体をさせていただきました。
最後は歌の時間。
リクエストをいただきながら みんなで歌いました。
「月がとっても青いから」や「お富さん」まで
みなさんの見事な歌声に聞き惚れながら私たちも楽しませていただきました。
マッサージをしていると ぽつりぽつり
震災後 ずっとよく眠れないだ
身体が冷えるようになったんだ
外に出なくなったと 話して下さいました。
仮設で暮らしていたり親族の家に世話になっていて
みんなに会いたくても自分で移動することができないんだ
今日は乗せてもらってきたんだよ
久しぶりにここでみんなに会えて楽しかった
こんなマッサージやリラクゼーションを受ける機会がなかったので
ほんとにありがたい
みんなで歌って楽しかった
そんな感想もいただきました。
帰りにはみなさんが手を握って感謝してくださり
私たちも大変ありがたく思いました。
夜は集落で一軒だけ残った民宿「鈴亀」さんに泊まり
夕食のあとご主人にお話を伺いました。
翌朝
集会所のそばの薄磯復興本部に
区長さんや副区長さんにご挨拶にいきました。
福島で
原発事故の他にこの薄磯地区のように
津波でこれほど大きな被害を受けた地区があることは
あまり報道されていません。
左から 総務部長の大谷さん 副区長の鈴木さん 区長の鳥居さん
住宅建設の前に
住宅のプランや場所の決定や土地の手配が必要で
さらにその前に海沿いの防潮林や道路の整備が必要なのだそうでう。
薄磯ではやっと今年末か来年はじめに
それらの前提となる 家屋の土台の撤去が始まる予定なのだそうです。
町づくりについて
住民参加型の意見交換会やワークショップも
開いているそうです。
たとえ何十年先になったとしても
この美しい海辺に
帰ってきたい人々が戻り
安全に暮らせる集落を再生したいという
区長さんや副区長さんの言葉が胸に響きました。
ところで薄磯では
無人の中学校の校舎の横や
わずかに残った人家のそばで
自生のはまなすがかわいらしい花をつけていました。
塩水をかぶった土で
こんなに花をつけてみせてくれてね
見るたびに励まされてね
鈴亀のご主人ががいとおしそうに話してくれました。
ボランティアかたたちが描いたあたたかい花と
自然が咲かせた 可憐でたくましい花
薄磯のそれぞれの花が心に残りました。
******************************
薄磯復興委員会では
フェイスブックページHPを立ち上げています。
どうぞこちらも訪ねてみて下さい。(HPはフェイスブックから入ることができます)
「薄磯復興協議会委員会」FBページ
https://www.facebook.com/pages/薄磯復興協議委員会-福島県いわき市/439593336123779
震災直後からいわき市沿岸部の災害復興の歩みを写真で丁寧に綴る
「SEA WAVE FMいわき」の震災レポートのページ
http://www.fm-iwaki.co.jp/cgi-bin/WebObjects/1201dac04a1.woa/wa/read/12f4f719872/