音・旅・自然

迎え火 送り火 お盆でした

お盆休みもおしまいですね
みなさんいかがお過ごしでしたか

お盆 雨宿りの雨蛙

実家は新盆でしたので
早めに帰って
母と一緒に準備をしました

記録的な猛暑の今年
お墓の掃除は日が高く昇らない朝方に

日中はお仏壇を清め
精霊棚にキュウリの馬とナスの牛をつくって供えました

初めてのことなので
調べながら準備しました

お盆のナスときゅうり

キュウリでつくった馬は
故人がそれに乗って早く戻ってきてくれるように
ナスでつくった牛は
故人がゆっくりゆっくり帰っていくようにという意味があるそうです。

昔の人は
亡くなった方を
ほんとうに細やかな心遣いで迎え 
一緒にすごす時間を大切にしていたんですね。

映画『メゾン・ド・ヒミコ』では
このキュウリの馬やナスの牛をこしらえ
同居人たちが「母が教え給いし歌」を歌うシーンがあって
今もとても心に残っています

お盆は
亡き人を偲び
お迎えして
一緒に過ごす時

彼岸と此岸に橋が架かる時

お盆 とんぼ

13日
盆の入りの夕方は 迎え火をたきました

オガラと呼ばれる 皮をはいだ麻の茎を 手で短く折って
門の下で焚きました

このオガラの火を目印にして
亡くなった人が帰ってくるんだって
キュウリの馬に乗り 煙の上をすべるようにして
帰ってくるんだって・・・

そんな話をしながらオガラに火をつけると
煙はのろしのようにまっすぐ
空に立ちのぼりました

おやおやと見あげていると
煙は急に玄関の方に向きを変え
そのまますうっと何の迷いもなく  
慣れたふうに玄関から家の中へと入っていきました

それは
びっくりするようなあざやかさでした

お父ちゃん
ただいま 迎えてくれたんだね って喜んで入っていったね

思わず母と顔を見あわせて笑ってしまいました
なんだかとっても嬉しかった

そして昨夜は送り火でした

お盆 送り火

牛の背中は
どんなかんじ?

うちのナスだよ
父さんも一緒に行ってたあの畑で
母さんが今年つくったナスの牛だよ

お盆じゃなくても
またいつでも帰ってきてね

一緒にいてね

空を見上げながら
そんな言葉をつぶやいた送り火でした

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