音・旅・自然

デニス・バンクス in 南相馬2015

12/8は 開通した常磐自動車道を走って
福島県の南相馬市小高地区にある同慶寺へ行ってきました。

南相馬3

2013年以来
毎年福島を訪ねているアメリカ・インディアンの活動家
デニス・バンクスさんのお話会に参加するためです。

小高地区は福島原発事故による放射能汚染の警戒区域で
住民の方々は戻ることが許されないため
事故から4年半以上たった今も
時計が止まったように家々だけがそこにあります。

日中の一時帰宅時間に
なされたのであろう屋根や壁の補修のあとが
4年半前の地震津波を彷彿とさせますが
いまだに流れ続けている放射性物質だけは
目に見えません。

以前は緑の畑や田んぼだっただろうところには
ぎっしりと群生したセイタカアワダチソウが茶色く立ち枯れ
今は耕す人のいない土地であることを物語っていました。

まだまだ線量の高い小高ですが
政府の方針で来年の帰還に向け準備が進められているとのことで
家々の庭の除染や
住まなくなった家の解体など

工事の人たちとトラックだけが
忙しく行き来していました。

この小高地区は車で20分ほど手前の
南相馬市原町では
クリスマスのイルミネーションも飾られ
町はにぎやかで

目に見えないものの中で暮らすことに
難しさも感じました。

福島の方々が
故郷で暮らすことができたら
ほんとうにそうなればと思いますが

食物 県外での定期的な休暇
線量測定や恒常的な除染
被曝検査と結果公開

ほかにも
生活することに関して
さまざまな手だてなしに
表面的に推進してはならないことだと思いました。

生まれ育った土地を追われ
大事にしていた故郷が汚染され
自分たちの仲間もその汚染の被害を受けてきた
アメリカインディアンのデニス・バンクスは

まるでおじいさんやお父さんが
孫や子どもに語るように

自分が体験してきた人生の話や
祖先から教えられてきた大地に生きる人間の智慧を

集まった人々へのいたわりを持って
熱く語りかけてくれました。

南相馬2

「したいと思ったことを決してあきらめないこと
まず自分が行動を始めること
続けること

そうしたら手を貸すひとがあらわれる
いっしょに歩きたいというひとがあらわれる
いろいろな奇跡が起こる

まず情熱を持って始めることだ

Never give up !! 」

震災以来この小高で
寺を地域の人々の寄り合いの場として復興し
まさにそのような活動を続けている若き住職の田中徳雲さん

その徳雲さんに二年ぶりに再会しお話を伺えたことも
ありがたいことでした。

ひとりひとりが その場所でできることを
粘り強く あきらめず 何より楽しんでやっていきましょう
と淡々と話し

女性たちの多彩でユニークな活動に
こころ打たれていると
つねに現状の中に希望の光を見つけるお姿にも
心打たれました。

2013年の集いの様子がご覧になれます
https://www.youtube.com/watch?v=0lp1min4N-E

人間が大地に感謝し
敬虔な気持ちを持って
自然とともに暮らしていくことを伝えてきた
デニス・バンクス

このあとも日本各地でお話の会があります。

http://landandlife.jimdo.com/

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