もうひとつ映画の話を。
今日紹介するのは
鎌仲ひとみ監督の『小さき声のカノン ー 選択する人々』です。
福島原発事故から4年。
今なお放射能漏れは続いているし
事故直後に風に乗って飛散した放射性物質は
福島のみならず、関東、東北をはじめ、各地に残留しています。
この映画は、悩んだ末に福島の二本松市で暮らすことを選択した
お母さんたちを描いたドキュメンタリーです。
映画の中には25年前のチェルノブイリの原発事故を経験した
ベラルーシの子どもたちや親たちのその後
そして今も彼らを支え続けている女性医師たちの姿も描かれています。
チェルノブイリ後のベラルーシのこどもたちを
事故直後から日本を含め世界の医療者や民間団体が支えてきており
そのなかに参考にできることがたくさんあることを感じました。
福島に残る選択、福島を離れる選択、
放射能のことを考えるという選択、考えないという選択・・・
ひとつを選ぶごとに次の選択肢が現れる。
心細さと孤立感の中、こどものために、家族のために、選んで進んでいくしかない。
そんな中で出会った普通のおかあさたちが
互いに支え合い、こどもたちのために、学び、計測し
安全な野菜の配布会や通学路の除染などをするようになり
草の根の人々の支えを得て
放射能の体外排出に効果が大きいという保養活動に
みんなでこどもたちを出してあげるまでになっています。
共に活動する仲間
そして 支えてくれる人々の存在
そして選択し、進んでいくということの力を感じる映画でした。
仙台では、今週金曜日まで
フォーラム仙台で上映されています。